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Kファッションブランド、MUARMUSの中国市場進出戦略:知財保護の重要性

人気急上昇中のKファッションブランドMUARMUSのブランド哲学、価値観、消費者とのコミュニケーションをインタビューでご紹介します。グローバル市場、特に中国で直面した脅威と、その解決策もあわせて詳しくご確認ください。

Irene Lee4分で読めます
目次4
  1. 1. MUARMUSのブランド紹介:波のように変わらない価値
  2. 2. ブランドの哲学と運営:持続的な成長の秘訣
  3. 3. グローバル市場で直面した脅威:中国での商標の無断先取り
  4. 4. MarqFolioとともに進めた中国市場進出

MUARMUS(ムアルムス)は、フェミニンなワークウェアを現代的に再解釈し、サステナブルなファッションの価値を実現するブランドです。単なる衣料品ブランドにとどまらず、厳格な品質管理と細部までこだわったデザインでブランド哲学を磨きながら成長しています。しかし、その成長の過程では、商標権侵害などさまざまな知財保護の問題にも直面しました。急成長するブランドは、どのようにブランド知的財産を守るべきなのでしょうか。MUARMUSの率直な話をうかがいました。

インタビューで取り上げる話題

  • MUARMUSのブランド紹介:波のように変わらない価値
  • ブランドの哲学と運営:持続的な成長の秘訣
  • グローバル市場で直面した脅威:中国での商標の無断先取り
  • MarqFolioとともに進めた中国市場進出

1. MUARMUSのブランド紹介:波のように変わらない価値

Q. MUARMUSというブランド名には、どんな意味が込められているのですか。

MUARMUSは、フランス語の「モアレ(Moire)」から着想を得ています。モアレとは繰り返される波紋の模様のことで、波が絶え間なく流れ続けるように、クラシックな価値は時がたっても変わらず続くと信じています。この哲学を反映してブランドのアイデンティティを築き、変わらない美しさを届けるデザインを提案しています。

Q. クラシックを波にたとえているのが印象的です。MUARMUSが目指す哲学は何ですか。

ファッション業界は変化のスピードが速いですが、結局よく着る服はクラシックなデザインだと思っています。MUARMUSは、時がたっても変わらないシルエットと実用性をもとに服をデザインしています。ストライプやチェックの柄も適度に取り入れ、特別なアクセントにしています。

ブランドのアイデンティティはシンボルにも表れています。ブランドらしさを直感的に表現するために、自分でデザインしました。ブランドの頭文字「M」を使ったロゴの内側にはハートのボリューム感を加え、「クラシックの永遠性を愛で表現する」という哲学を込めています。お客様がMUARMUSの服を着るたびに、その価値に共感していただけたらうれしいです。

Q. デザインのインスピレーションは、ふだんどこから得ているのですか。

MUARMUSで最も大切にしているのは生地です。着たときの着心地を最優先しているので、素材選びには特に慎重になっています。生地それぞれの特性に合わせて、ディテールや色にも多くの時間をかけて考えています。

デザインのインスピレーションはたいてい、映画、旅行、美術展などから得ていて、心地よく流れるような感性を表現できるよう心がけています。今季SSシーズンのThe Flower of MindのTシャツのブループリントも、私が自分で描いたデザインです。このように、シーズンごとのコレクションを企画する際も、カラーチップやデザインのディテールを細かく調整しています。新しく発表するデザインは、公式サイトだけでなく、オフラインでも実際にご覧いただけます。

2. ブランドの哲学と運営:持続的な成長の秘訣

Q. 愛称があるほど顧客のロイヤルティが高いとうかがいました。お客様とのコミュニケーションの秘訣はありますか。

ありがたいことに、MUARMUSを愛してくださるお客様が自然とコミュニティをつくってくださり、お互いを「ムム」という愛称で呼びながら、ブランドへの愛着を分かち合ってくださっています。特にブランドの品質に信頼を寄せてくださっているので、その信頼を守ることが私にとって何より大切です。

そのため、ブランドの代表として、あらゆるプラットフォームに投稿されるレビューを自分で確認し、お客様と積極的にコミュニケーションをとっています。好意的なフィードバックだけでなく、交換・返金の理由まで細かく分析し、お客様が離れていく要因を把握して改善するよう努めています。お客様の意見を反映して、より満足いただけるデザインとサービスを提供することが、MUARMUSが成長を続ける原動力だと考えています。

Q. ザ・現代(The Hyundai)でポップアップストアを開いたきっかけは何ですか。

ポップアップストアは長い間考えていたことです。ブランドの生地やディテールを実際に体験していただく機会を、より多くのお客様に提供したいと思っていました。ザ・現代は幅広い年齢層のお客様が訪れる場所なので、ブランドをより広く知ってもらえると考えました。ポップアップの期間中は私自身も会場に常駐し、お客様の反応を直接見ながらコミュニケーションをとりました。

Q. ポップアップのあとも、MUARMUSの服をオフラインで見られる方法はありますか。

MUARMUSは昨年から聖水(ソンス)でショールームを運営しています。ただ、にぎやかな練武場キル(ヨンムジャンギル)ではなく、聖水一路の近くの静かな場所を選びました。これは単にトレンドを追うのではなく、ブランドの価値を深く理解してくださるお客様に、ゆっくりと製品を体験していただける空間をつくりたかったからです。

ショールームでは、MUARMUSのさまざまなコレクションをいち早くご覧いただけます。特に今季SSシーズンは、The Flower of Mindなど私が自分で描いた製品ラインを、公式サイトだけでなくオフラインでも実際にご確認いただけます。ショールームは、服のディテール、生地、フィット感をゆっくり味わっていただけるよう空間を構成しており、ブランドの哲学やデザインの意図も直接ご説明しています。

MUARMUSの製品を実際に体験したい方は、いつでも気軽にお越しいただき、ブランドの感性と私たちが伝えたい価値を存分に感じていただければと思います。

3. グローバル市場で直面した脅威:中国での商標の無断先取り

Q. 中国進出を前に、商標権の問題で危機に直面したとうかがいました。

MUARMUSは中国市場への進出を計画するなかで、中国を代表するSNS型のコマースプラットフォーム「小紅書(シャオホンシュー)」への出店を準備していました。

その過程で、ブランドの商標が中国の悪質なブローカーに無断で先取りされていたことを知りました。

小紅書は商標権がなければ出店できないため、問題を解決するには、先取りされた商標の譲渡を受けるか、リブランディングするしかない状況でした。しかし、どちらの方法も時間と費用の負担が大きく、途方に暮れていました。

ちょうど悩んでいた時期に、MarqFolioの海外商標ウォッチのシステムでこの問題に気づき、政府の支援事業を紹介していただきました。調べてみると、同じ悪質なブローカーに商標を先取りされたブランドがほかにも多数あり、3つ以上のブランドが共同で対応すれば、政府の支援を受けて無料で先取りされた商標を取り戻せるプログラムに応募できることがわかりました。MarqFolioの積極的な支援と案内のおかげで共同対応を進めることができ、最終的に1年で商標を取り戻せました。

まだ成長途中のブランドなので費用の負担が大きかったのですが、政府の支援によって効果的に対応できて安心しました。これをきっかけに商標権保護の重要性を痛感し、その後はブランドのシンボルについても別途商標登録を進め、より徹底した保護戦略を整えました。

4. MarqFolioとともに進めた中国市場進出

MUARMUSは、ディテールへの徹底したこだわりとお客様との信頼をもとに、急速に成長してきたブランドです。しかし、海外市場への拡大の過程で商標の先取りという危機に直面し、ブランド保護の重要性を実感することになりました。

このとき、MarqFolioの体系的な支援が決定的な役割を果たしました。

KOIPA(韓国知識財産保護院)が主管するKブランド紛争の共同対応プログラムによって費用の負担なく商標紛争を進められただけでなく、中国の知財専門家で構成された専門の対応チームが、訴訟に必要な書類の準備から行政手続きまで、きめ細かく支援しました。そのおかげで複雑な法的手続きを迅速かつ効率的に進めることができ、最終的に先取りされた商標を悪質なブローカーから取り戻すことに成功しました。

ブランド保護への信頼が築かれたことで、MUARMUSは追加の海外商標出願もMarqFolioとともに進めました。その過程では、MarqFolioのダッシュボードを使ったリアルタイムの商標権管理の機能が大いに役立ちました。以前は商標権の手続きの状況をリアルタイムで確認するのが難しく、やり取りや対応に多くの時間がかかっていましたが、MarqFolioのオンラインダッシュボードでは進捗状況が自動で更新されるため、ブランドの運営により集中できるようになりました。

ブランドが成長するほど、ブランドの商標権を法的に守ることはますます重要になります。国内だけでなく海外市場でもブランドの価値を守り、製品を安全に流通させ、消費者が信頼できる環境を整えるために、徹底した検討が必要です。MUARMUSはブランドの保護と拡大をともに考えながら、持続的な成長を続けていく計画です。これからのMUARMUSの歩みにも、ぜひご期待ください。

執筆者

Irene Lee