商標登録の費用はいくら?2026年10月版
出願料や更新費用から、ブランドのための戦略的な予算の立て方まで。商標にかかる費用を網羅した2026年10月版ガイドです。

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デジタルが当たり前になった今、ブランド保護はもはや選択肢ではなく、事業に欠かせないものです。模倣品業者がクリックひとつの距離にいる以上、商標の取得は、ブランドのアイデンティティ、評判、売上を守る最も効果的な手段です。適切な商標登録と区分の選択を行えば、商標はブランドの認知、市場での主導権、長期的な成長の土台になります。
新しいブランドを立ち上げる場合も、既存のブランドを拡大する場合も、将来を見据えた判断をするには、商標登録に実際にかかる費用を把握しておくことが欠かせません。本ガイドでは、出願、維持、戦略面の検討事項まで、商標に関わる費用をひととおり整理します。賢く投資し、築いてきたブランドを守るためにお役立てください。
商標登録がこれまで以上に重要な理由
デジタル時代は、企業が世界中の顧客にリーチできるかつてない機会をもたらしました。一方で課題も生まれました。最たるものは、模倣品業者がいとも簡単に模倣品を複製し、流通させられることです。登録商標と保護されたブランドロゴは法的な盾となり、無断使用に対して権利行使できるようにしてくれます。
どのような商標保護が必要か
費用や出願の手順を見る前に、商標保護にはどのような種類があるかを理解しておきましょう。連邦、州、海外のどれを選ぶかによって、費用も、ブランドが法的に守られる範囲も変わります。
オンラインでの事業、全国展開、守りの固いブランドづくりを少しでも考えているなら、ほとんどの場合、連邦商標を選ぶのが正解です。州の登録は初期費用こそ安いものの、保護は弱く地域限定で、すぐに足りなくなるでしょう。さらに、競合が類似または同一の名称を連邦レベルで登録すれば、自社の州の外での権利は事実上なくなってしまいます。あとから取り直すのではなく、最終的に必要になる保護から始めましょう。
USPTOでの連邦商標登録は最も強力な保護で、全米での独占的な権利、連邦裁判所での訴訟、AmazonやShopifyなどのブランド保護プログラムへの参加資格が得られます。費用は通常、1区分あたり$350です。
一方、州の登録は保護が州内に限られ、連邦レベルでは権利行使できず、連邦の登録商標と衝突するおそれもあります。費用は$50〜$150ですが、成長中の企業にはまず不十分です。
海外で販売する予定があるなら、米国の商標で守られるのは国内だけだという点に注意してください。世界で保護を得るには、国ごとに出願する必要があります。海外での商標の費用のガイドでは、120か国以上での保護を簡単にするマドリッド協定議定書などの選択肢を紹介しています。
商標の法域ごとの違いを下の表にまとめました。
* 米国の連邦裁判所で商標権を行使するには、USPTOに商標が登録されている必要があります。海外で出願した商標の場合は、米国への保護の拡張が認められて初めて当事者適格が得られます。同様に、ほかの国で権利行使できるのも、その国の法制度のもとで商標が登録されているか、マドリッド協定議定書などの国際条約を通じて保護が認められている場合に限られます。
** 海外で登録された商標は、その国の公式の知財データベースに記録されます。たとえば、マドリッド協定議定書にもとづいて米国に拡張された商標はUSPTOのデータベースに、EUで登録された商標はEUIPOのeSearchデータベースに掲載されます。公開されることで侵害の抑止になり、第三者も抵触する商標を検索できるようになります。
商標登録の費用の内訳
米国特許商標庁(USPTO)は最近、商標の出願システムを刷新し、従来の様式を統一された電子出願の方式に一本化しました。手続きの簡素化を目的としたもので、基本出願料は商品・サービスの1区分あたり一律$350です。
商標は45の国際分類に分かれており、区分ごとに異なる種類の商品やサービスを表します。スキンケアとアパレルのように事業が複数のカテゴリーにまたがる場合は、出願に含める区分ごとに$350がかかります。
USPTOの追加料金:出願費用が増えるケース
1区分あたり$350は連邦商標出願の基本料金にすぎず、特にUSPTOが推奨する形式に沿わない出願では、追加料金がすぐにかさみます。よくある原因は次の3つです。
- 情報の不足(詳細の欠落や誤り):1区分あたり+$100
- 独自の記述(USPTOのID Manualを使わず、自分の言葉で商品やサービスを記述する場合):1区分あたり+$200
- 長い記述(1,000字を超える場合、1,000字ごとに課金):1区分あたり+$200
たとえば、ビューティーブランドを立ち上げ、スキンケア製品(第3類)、化粧品(第3類)、美容器具(第21類)の3つのカテゴリーで商標を出願するとします。USPTOの承認済みの表示ではなく独自の記述を使い、そのうち1つが1,000字を超える場合、費用は次のように積み上がります。基本料金$350×3区分($1,050)、独自記述の追加料金$200×3区分($600)、長い記述の追加料金$200×1区分($200)で、合計$1,850です。
使用意思に基づく出願:将来のブランド展開に備える
製品開発中や発売前の段階であれば、ブランド保護がすぐに必要とは限りません。そこで役立つのが、使用意思(ITU)にもとづく商標出願です。商標を実際に使い始める前に権利を確保できるため、市場参入への本気度を示しつつ、発売準備を進めるあいだブランド名を守れます。
知っておきたい追加の手続きと費用
すでに使用している商標の通常出願と違い、ITU出願には追加の要件と費用がいくつかあります。
- 最初のITU出願:1区分あたり$350、最初に1回のみ。
- 使用陳述書(SOU)または使用主張の補正(AAU)の提出:商標を商業的に使い始めたら、SOUまたはAAUを提出して出願を進めます。これは出願から6か月以内に行う必要があり、費用は1区分あたり$150です。
- 延長の申請(必要な場合):延長1回ごとに6か月延び、最大5回まで(使用開始までは最長3年)延長できます。延長1回あたりの費用は1区分あたり$125です。
戦略上のポイント:
- 早すぎる出願は避ける:出願した時点で保護が得られますが、使用開始が遅れるほど費用がかさみます。不要な延長を避けるため、出願のタイミングを見極めましょう。
- 優先日の利点:商標の「優先日」は最初の出願日で確定します。競合が先に発売しても、最終的に商標を使用し、必要な手続きを完了すれば、より強い権利を維持できます。
商標を維持するための長期的な費用
商標の保護は一度手続きすれば終わり、というのはよくある誤解です。実際には、登録を有効に保ち、権利行使できる状態を維持するために、継続的な対応と定期的な更新費用が必要です。維持手続きの期限を守らないと、商標が取り消されたり放棄されたものとみなされたりし、法的な保護を失って一からやり直すことになりかねません。
主な維持手続きの期限は次のとおりです。
第15条は任意ですが、商標の保護を大きく強化できる手段のひとつなので、強くおすすめします。認められると、第三者は、商標が単なる記述的表示にすぎない、二次的意味(セカンダリーミーニング)がない、先行する未登録商標と紛らわしいといった理由で所有権を争えなくなります。米国法のもとで「不可争」の地位が与えられ、裁判で商標の有効性をはるかに争われにくくなります。
つまり、権利を確定させ、侵害者がよく使う抗弁の一部を封じるものです。競争の激しい市場で模倣品や競合に直面しているブランドにとっては、特に大きな価値があります。
商標の費用とブランド保護のROI:登録しないことの本当の代償
ブランドづくりの段階では、$1たりとも無駄にできません。商標の費用は本当にそれに見合うのでしょうか。答えは明確にイエスです。商標を持たないことの代償のほうが、はるかに大きくなりうるからです。
実際に何が懸かっているのかを見てみましょう。
- 商標の希釈化:登録商標がなければ、社名、ロゴ、スローガンに対する法的な権利は弱いままです。他者が先に登録したり、先使用を主張したりすれば、ブランドを全面的に変更せざるをえなくなるかもしれません。パッケージもドメインも作り直しになり、築いた認知を失い、信頼も損なわれます。
- マーケットプレイスでの締め出し:Amazon、Etsy、Alibabaなどのプラットフォームでは、ブランド保護プログラムへの参加に登録商標が求められることがよくあります。登録商標がなければ、出品が削除されたり模倣品業者に乗っ取られたりしても、対抗する手段がありません。
- 法的な弱さ:正式な保護がなければ、侵害者や模倣者への対抗は難しく、費用もかさみます。訴えられたり、他者が自社のブランドで利益を得るのを止められなかったりするおそれがあります。
まとめ:商標登録は投資に値するのか
間違いなく値します。今こそ、これまで以上に。
米国の商標を取得して維持する費用は、初期費用と長期的な費用を合わせて、10年間で1区分あたり$1,000〜$2,500程度です。これを、失うかもしれないものと比べてみてください。
製品が数万ドル、数十万ドル規模の売上を生んでいても、適切な保護がなければ、抜け目のない模倣品業者に合法的に市場を乗っ取られるおそれがあります。連邦商標がなければ、AmazonやEtsyなどのプラットフォームでの削除申請や、米国法にもとづく差止請求といった重要な権利行使の手段が使えません。他者に先に名称を登録され、多額の費用をかけてブランド変更を迫られることさえあります。
商標登録は、チェックリストを埋めるための作業ではありません。法的な手段であり、権利行使の仕組みであり、事業の資産でもある、最初の防衛線です。商標の費用はわずかです。では、登録しない代償は?壊滅的になりかねません。
世界中での商標の登録や権利行使でお困りですか。
知的財産とAIが出会うMarqVisionにご相談ください。築いてきたものを一緒に守りましょう。
よくある質問
何を商標にできますか。
名前、ロゴ、スローガン、さらには音など、商品やサービスを区別するブランドの要素を商標にできます。ただし、一般的な言葉や純粋に記述的な言葉はUSPTOに拒絶されることがあります。強い商標は、独自性があり、具体的で、記述的でないものです。
商標登録にはどれくらいの期間がかかりますか。
USPTOの商標審査の処理期間によると、問題のない出願は通常8〜12か月で完了しますが、拒絶理由通知、異議、延長(特に使用意思にもとづく出願)があると、18か月以上かかることもあります。
商標弁護士に依頼すべきですか。自分で出願すべきですか。
自分で出願すれば最初の費用は安く済みますが、小さな誤りでも出願が遅れたり拒絶されたりすることがあります。多くの企業は、拒絶理由通知を避けて承認を早めるために、弁護士や出願プラットフォームを利用しています。
商標弁護士への依頼と自力出願の比較ガイドで、出願方法ごとの費用を比べられます。
商標を出願するのは、発売前と発売後のどちらがよいですか。
早めに、できれば発売前に出願すれば、権利を確保し、後々の法的な紛争やブランド変更を避けやすくなります。製品がまだ発売されていなくても、使用意思にもとづく出願で、市場参入の準備をするあいだ名前を守れます。
商標の出願タイミングが重要な理由はこちらをご覧ください。
™と®の違いは何ですか。
™の記号は、未登録の商標を示すためにいつでも使えます。®の記号は、USPTOに正式に登録された商標にのみ使えます。登録せずに®を使うと、法的な罰則を受けることがあります。
商標は費用に見合う価値がありますか。
間違いなくあります。出願から維持までの費用は10年間で1区分あたり$1,000〜$2,500程度ですが、模倣品、削除、ブランド変更の強制といった金銭的リスクに比べればごくわずかです。商標登録は、低コストで効果の大きいブランド保護への投資です。
商標保護のROIについてもご覧ください。
海外で商標を登録するにはいくらかかりますか。
商標権は米国の外には自動的に及びません。海外での費用は国によって異なりますが、マドリッド協定議定書のような仕組みを使えば、1回の出願で120か国以上をカバーでき、時間と費用を節約できます。
海外での商標の費用とプロセスのガイドをご覧ください。
