商標の力:商標登録と区分
商標を登録するだけでなく、正しい区分で登録することがなぜそれほど重要なのかをご紹介します。

商標の力:商標登録と区分
AppleやNikeというブランドを思い浮かべると、どんなイメージが浮かぶでしょうか。世界のほとんどの人には、それぞれかじったリンゴとチェックマーク(一般にスウッシュと呼ばれるもの)が浮かぶでしょう。ブランド名とロゴ(この場合は「Apple」という言葉とかじったリンゴの画像)がすぐに結びつくことは、識別力のある商標の大切さを示しています。
商標とは
米国特許商標庁によると、商標とは「自らの商品やサービスを識別する言葉、フレーズ、記号、デザイン、またはそれらの組み合わせ」です。商標は本質的に、ブランドを競合と区別し、ブランドの価値、売上、知的財産(IP)を守るための重要な武器です。
ブランドの名前やロゴのもとで商品やサービスを提供すれば、ある程度の保護は得られますが、商標は基本的には保護されていない状態です。これは、商標登録という簡単なステップで防げます。商標を登録すれば、商標の所有を示す公的な記録が得られ、ブランドの評判と知的財産の保護に役立つさまざまな権利が与えられます。
なぜ商標が必要なのか
商標を登録すると、識別、保護、評判まで、さまざまなメリットがブランドにもたらされます。
- 識別:商標は、ほかの企業が類似した商標を持てないようにするため、競合から事業を守ります。これによって、顧客は自社のブランド、製品、サービスをほかと見分けやすくなります。
- 保護:市場での商標の無断使用、つまり商標権の侵害は、現在の顧客や見込み客の混同を招き、最終的にはブランドの評判と売上の両方に損害を与えます。これを防ぐうえで商標登録は欠かせません。立証の負担を取り除き、侵害や模倣品といったさらなる脅威に対する長期的な守りになるからです。
- 評判:商標が登録されると、独占的な所有を示すⓇの記号を使う権利が与えられます。これは、類似した商標を使おうとする企業への事前の警告になり、侵害しようとする者をさらに思いとどまらせます。その結果、事業の信頼性を高められるだけでなく、顧客のあいだで認知を広げ、顧客ロイヤルティの基盤を築けます。
商標を登録すると決めたら、次はどの区分で商標を登録するかを決める必要があります。
商標の区分とは何か、なぜ重要なのか
商標の区分とは、商標が適用される製品やサービスの具体的な種類を特定するために使われる、商品とサービスのカテゴリーです。世界中の商標庁は、出願された商標が使用可能かどうかを判断するためにこの区分を使っています。商標の区分が重要なのは、商標は割り当てられた特定の商品やサービスに関してのみ登録され、保護されるからです。つまり、ある区分で商標が登録されている場合、その商標はその区分の商品やサービスに関してのみ使えるということです。ほかの誰かが異なる区分の商品やサービスに関して同じまたは類似した商標を使いたい場合、元の商標を侵害せずにそうできることがあります。だからこそ、商標を出願するときに正しい区分を選ぶことが重要です。商標に認められる保護の範囲に大きな影響を与えうるからです。
商品とサービスの一覧は、世界知的所有権機関(WIPO)のニース分類のツールを使って区分順に確認できます。
実際の事例
中国での無印良品の商標の争い(商標権の侵害)
商標登録の基本がわかったところで、実際の商標権の侵害の事例を見て、商標を登録するだけでなく、正しい区分で登録することがなぜそれほど重要なのかを考えてみましょう。
日本の小売企業である無印良品(MUJI)は、北京を拠点とする繊維企業「北京棉田(Beijing Cottonfield)」との商標権侵害訴訟に敗れ、合計約$60,000の支払いを命じられました。
- 1999年:MUJIが、中国でMUJIの中国語の商標「无印良品」を、商標の第16類、第20類、第21類、第35類、第41類で出願。
- 2001年:北京棉田が、同じMUJIの中国語の商標「无印良品」を、商標登録の分類の第24類の製品で登録。
- 2005年:MUJIがグローバル市場への展開を始め、中国市場に参入。
- 2012年:MUJIが北京棉田の第24類の出願に異議を申し立てるが、中国で第24類の商品を使用していたことを示す証拠がないとして退けられる。
- 2015年:北京棉田がMUJIを商標権の侵害で提訴。
- 2019年:最高人民法院が、MUJIに公式な謝罪と合計約$60,000の支払いを命じる。
この事例は中国の商標「无印良品」に限られ、商標の第24類(織物および織物製品)の製品だけに関わるものですが、必要で関連するすべての商標の区分を出願に含めること、そして迅速に商標を登録することの大切さを浮き彫りにしています。先に出願することが欠かせないことを覚えておきましょう。
商標登録の複雑なプロセスを進めるのは負担が大きく難しいものですが、ブランドは登録のプロセスを楽にしてくれるさまざまなパートナーから選べます。経験豊富なパートナーは、しっかりした登録の戦略を立て、製品やサービスに合った商標の区分で確実に登録するのにも役立ちます。
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