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Temuでの知財侵害への対応方法:申請から再侵害の管理まで

Temuで知財侵害を見つけたら、どうすればよいでしょうか。申請の準備から処理結果の確認、繰り返し侵害する出品者の管理まで、ブランド担当者向けに手順を追って解説します。

Jinie Park4分で読めます
目次7
  1. Temuで模倣品を見つけたら、まず何をすべきか
  2. Temuの知財保護の仕組みはどうなっているか
  3. 申請の前に準備しておきたい資料
  4. 申請から処理結果の確認まで、3つのステップで管理する
  5. 繰り返される侵害は、出品者単位で管理する
  6. よくある質問
  7. MarqVisionで継続的なブランド保護の体制を築きましょう
この記事の要点
  • Temuは、4,700万点の画像と950万件のキーワードを収めたデータベースで、出品前に全商品を検査しています。先回りの削除と事後の申請の比率は331:1です。(Temu 2026 知財保護レポート)
  • 証拠書類がそろった申請は、99%以上が3営業日以内に処理されます。
  • 繰り返される侵害は、商品ごとの申請だけでは解決しません。販売者単位での履歴管理と、ストア単位での権利行使の申請を並行して進める必要があります。
  • 月間の摘発件数が50件を超える、または管理するプラットフォームが3つ以上なら、監視の自動化を検討すべきタイミングです。

Temuで模倣品を見つけたら、まず何をすべきか

Temuの世界の月間訪問者数は、2025年時点で4億人を超えています。プラットフォームの成長とともに、模倣品や知財侵害の問題も増えているのが現実です。

ブランド担当者にとって大変なのは、模倣品を見つけることよりも、その後です。同じ販売者が商品名や画像を変えて再出品したり、複数のストアで似た商品を販売したりするため、個別の申請作業が際限なく繰り返されるからです。

「申請したのに、また出品されています。いつまでこれを繰り返せばいいのでしょうか」

多くのブランド担当者がすでに直面している現実です。Temuは、権利者向けの申請窓口と、先回りの保護プログラムの両方を用意しています。本記事では、こうした制度を実際の業務にどう生かせるかを、ステップごとに整理しました。

Temuの知財保護の仕組みはどうなっているか

申請の準備に入る前に、Temuの保護の仕組みを理解しておくと、どの窓口を使い、どの資料を用意すべきか判断しやすくなります。

出品前の全件検査と掲載後の監視

Temu 2026 知財保護レポートによると、Temuは4,700万点の画像と950万件のキーワードのデータベースを使い、すべての商品を掲載前に審査しています。この画像データベースは、この1年で9倍以上に拡大しました。掲載後も、自動化システム、監視担当者、権利者からの申請を通じて、侵害の疑いがある商品を継続的に監視しています。

ブランドとして最初にできることはシンプルです。ロゴの変更や新製品の発売があれば、関連する商標と製品画像を最新の状態に更新しておくことです。Temuの検知システムは、権利者が提供した素材を基準に動いているからです。

ブランドと直接協力する「ブランド・ガーディアン・イニシアチブ(BGI)」

TemuのBGIは、ブランドが提供した商標と製品の情報をもとに、先回りの保護を行うプログラムです。Temuによると、出店の有無にかかわらず参加でき、専任チームが迅速に対応します。「Kブランド」を持つ韓国企業であれば、Temuが2026年6月に韓国知識財産保護院(KOIPA)と締結したMOUにもとづく専用窓口もあわせて確認できます。

BGIの参加条件と提出資料はTemuの公式チャネルで確認できます。まずは自社の知財ポートフォリオが登録されているかを点検しましょう。

申請の前に準備しておきたい資料

申請がうまくいくかどうかは、資料の完成度で決まります。案件に関する証拠書類がそろった申請は99%以上が3営業日以内に処理されますが、資料が足りないと補足を求められ、時間がかかります。

たとえば、ブランドの公式撮影画像が商品詳細ページで無断使用されている場合は、元の画像と該当ページを並べて示し、複製された部分を明示します。ロゴを使った商品であれば、関連する商標の情報と使用箇所をあわせて整理します。

商品ページはいつでも修正されたり削除されたりする可能性があります。証拠を確保した日付も必ず記録しておきましょう。

申請から処理結果の確認まで、3つのステップで管理する

資料がそろったら、Temuの知財ポータルから申請します。

ステップ1:申請対象と証拠資料を提出する

ポータルで申請の種類や商品URLなどの基本情報を入力し、侵害の説明と証拠資料を提出します。登録番号と権利者名が提出書類と一致しているかは必ず確認してください。「ブランドの画像を無断で使用している」という説明に、元の画像、使用箇所、比較資料を添えれば、審査担当者がすぐに状況を把握できます。

ステップ2:審査結果と補足の依頼を確認する

申請後は受付メールを確認し、追加資料を求められたらすぐに対応しましょう。申請日、対象URL、処理結果を記録しておけば、同じ商品や販売者が再出品されたときに、過去の履歴をすぐに活用できます。処理時間の数字よりも、実際の審査結果と補足依頼の有無を確認することのほうが重要です。

ステップ3:実際の販売状況と再出品の有無を点検する

削除の通知を受けても、その商品がまだ表示されていないか、似た商品が再出品されていないかを必ず確認し直しましょう。このステップを省くと、常習的な侵害者を見逃してしまいます。

繰り返される侵害は、出品者単位で管理する

商品ごとの申請だけでは解決しないケースは少なくありません。ひとつのストアで同じブランドロゴを使った商品が繰り返し出品されるなら、URLだけでなく、発見日や過去の処理結果を販売者単位で蓄積して管理する必要があります。

販売者ごとに管理すべき重要な情報は、次のとおりです。

  • 見つけた侵害の疑いがある商品と、関連する権利
  • 最初の発見日、申請日、プラットフォームの処理結果
  • 削除後に再出品された商品と、その比較資料
  • 繰り返し使われている画像や商品説明のパターン

こうした履歴が蓄積されれば、Temuにストア単位での審査と追加の対応を正式に求められます。繰り返し侵害している状況が明確であるほど、プラットフォームの対応も厳しくなります。アカウントの停止や閉鎖といった実際の措置は、プラットフォームのポリシーと審査結果によって決まります。

よくある質問

Q. TemuのBGIに参加すれば、侵害商品は自動で削除されますか。

BGIへの参加は、検知を強化するための土台です。ブランドが商標と製品画像を提供すれば、Temuによる先回りの監視の範囲が広がり、専任チームの支援も受けられます。ただし、個々の侵害商品の削除は、引き続き権利者の申請と証拠にもとづいて行われます。BGIへの参加と知財ポータルでの申請を並行するのが最も効果的です。

Q. 申請後も再出品が繰り返されます。どの時点でストア単位の権利行使の申請に切り替えるべきですか。

同じ販売者による再出品が2回以上確認された場合や、商品名や画像だけを変えて検査をすり抜けるパターンが見つかった場合が、ストア単位の権利行使を申請するタイミングです。その際は、最初の発見日、各申請の結果、再出品の比較画像をまとめ、繰り返し侵害の履歴として提出します。

Q. 複数のマーケットプレイスで同時に侵害が起きているときは、どう優先順位を決めればよいですか。
売上への影響が大きいプラットフォームと、汚染度(市場への浸透率)が高いチャネルを優先します。月間の摘発件数が50件を超える、または管理するチャネルが3つ以上なら、チャネルごとの手作業だけでは限界があります。この段階で、検知の自動化と一元管理のソリューションの導入を検討するのが効率的です。

MarqVisionで継続的なブランド保護の体制を築きましょう

管理すべき商品や販売者が増えると、検知、証拠の整理、申請、再出品の確認にかかる時間は急激に膨らみます。Temu以外にもAmazon、Coupang、Shopee、Alibabaなど複数のチャネルで同時に侵害が起きているブランドでは、チャネルごとに対応履歴を別々に管理していると、対応に抜け漏れが生じやすくなります。

検知、申請、確認という定型作業が自動化されれば、担当者は戦略的な判断に集中できます。

MarqVisionは、AIによる検知と大量申請の自動化を組み合わせ、Temuを含む1,500以上のプラットフォームで模倣品を継続的に監視し、削除後の再出品まで自動で追跡します。Temuの知財保護の仕組みと組み合わせれば、検知から削除、再出品の阻止まで一貫した対応体制を構築できます。

MarqVisionのブランドに合わせたデモをお申し込みいただき、現在の監視範囲と対応体制で補うべき点をご確認ください。

執筆者

Jinie Park