自社ブランドの商標が無断でドメインに使われていたら:UDRPのドメイン紛争で解決しましょう
UDRPの申し立て要件から手続きの流れまで、ドメイン紛争の解決に必要な情報をMarqVisionブログでご確認ください。申し立ての前に必ず確認すべき点まで、漏れなく準備しましょう。

目次5
最近、ブランドの商標が無断でドメインに使われるケースが増えています。これは単なるなりすましにとどまらず、公式サイトに似たデザインで取引に誘導し、カード番号や個人の住所などを流出させるなど、消費者に混乱と被害をもたらす深刻な問題です。
では、この問題にはどう対応できるのでしょうか。今回のブログでは、ドメインのなりすましへの対応戦略であるUDRPのドメイン紛争とその手続きについて詳しく取り上げます。
UDRPのドメイン紛争とは
UDRP(Uniform Domain Name Dispute Resolution Policy、統一ドメイン名紛争処理方針)は、ドメインに関する紛争を解決するためにICANNが定めた公式の手続きです。
誰かがブランドの商標を盗用したドメインを使っている場合、UDRPのドメイン紛争を通じて、1)所有権をブランドに移転させる、または2)そのドメイン名を抹消させる措置を取れます。
ICANNとは
ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は、世界のドメインシステムを管理する機関です。ドメインは誰でも登録して利用できますが、その過程で不適切な使用が起こりうるため、事後的に解決できる制度が必要です。WIPO(World Intellectual Property Organization)などの関連する紛争処理機関を置いて設けられた制度が、UDRPです。
UDRPのドメイン紛争の申し立て要件

UDRPの手続きでドメイン紛争を申し立てるには、次の3つの要件を満たす必要があります。
- ドメイン名がブランドの商標と同一であるか、混同を招くほど類似していること
- 現在のドメイン名の保有者に正当な権利や利益がないこと
- ドメインが不正な目的で登録されたか、使用されていること
これらの要件を満たせば、WIPO(世界知的所有権機関)、ADR(裁判外紛争解決)など、ICANNが指定した公式のUDRP紛争処理機関と方法を通じて、正式に紛争を申し立てることができます。
UDRP(ドメイン紛争)の手続きの流れ
前述のとおり、ブランドの商標に類似したドメインが使われている場合、WIPOやADRを含むICANN指定のUDRP紛争処理機関に申し立てて、そのドメインを削除するか、所有権を取り戻すことができます。UDRPの申し立ての手続きは裁判所での訴訟に似た形で進みます。申立人は商標権の盗用の事実と申し立ての理由を証拠資料とともに提出する必要があり、すべての手続きはオンラインで行われます。
UDRPは次の6つのステップで構成されています。

1. 申立書の作成
UDRPのドメイン紛争を申し立てるブランドは、ドメインが不正な目的で登録・使用されたことを証明しなければなりません。UDRPの手続きには商標法と同じ原則が適用されない場合も多いため、円滑に進めるには専門家の助けを借りることが重要です。
申立書の必須項目
- 代理人の情報(任意):代理人を通じて申し立てる場合に入力
- 被申立人の情報(任意):ドメイン登録者の情報
- 紛争対象のドメインの情報:問題のドメイン名と登録者の情報
- 申し立ての理由:そのドメインが商標権を侵害している根拠
- 証拠資料:ドメインの不正な使用を立証する資料
申し立て前のチェックリスト
1. ブランドの商標権の情報を準備する
2. 紛争対象のドメインの詳細情報を確保する
3. ドメインの悪用の事例と証拠を集める
2. 書類の提出
UDRPの申立書は、WIPO(World Intellectual Property Organization)またはADR(Alternative Dispute Resolution)のプラットフォームを通じてオンラインで提出できます。申立書が受理されると合計3回の審査が行われ、それぞれの審査結果は平均10日以内に確認できます。
また、申し立ての後、WIPOが指定した口座に紛争処理の手数料を納付する必要があり、基本料金は$1,500です。ただし、ドメインの数によって手数料が変わる場合があるので注意が必要です。手数料が正しく納付されると、本格的な手続きが始まります。
3. 書類の審査
WIPOが申立書の形式と証拠資料を審査します。10日間の審査の後、補正の要請がある場合は5日以内に追加で提出しなければなりません。書類が適切であれば、本格的な紛争の手続きが始まります。
4. 紛争の開始
申立書が承認されると、WIPOはドメインの所有者(被申立人)に正式に通知し、被申立人は20日以内に答弁書を提出しなければなりません。
ドメインの所有者が和解に応じる形で答弁した場合、申立人はWIPOの手数料のうち$1,000(税抜)の返金を受けられます。ただし、UDRPの紛争処理の手続きは基本的に被申立人が答弁しないことを前提に進められ、答弁がない場合はそのまま審査が進みます。
5. 審査パネルの構成と決定
申立人と被申立人が審査パネルの人数を選ぶと、WIPOがパネルを構成して最終的な決定を下します。
6. UDRPの結果の執行
裁定の結果に応じて、ドメインは移転、抹消、または申し立ての棄却となります。裁定後10日以内に被申立人が別途訴訟を提起しなければ、3日以内に申立人、被申立人、ドメインの登録機関に通知されます。ドメインを取り戻すまでには、一般的に2〜3か月かかります。
UDRPの結果が通知されると、ドメインの登録機関は約2週間以内にそのドメインを申立人に移転しなければなりません。
手間のかかるUDRPの手続きは、MarqVisionとともに迅速かつ効率的に進め、ドメインを安全に守りましょう。
UDRPを進める前に必ず知っておくべきこと:よくある質問

Q1. すべてのドメインがUDRPの対象ですか。
いいえ。UDRPは、.com、.org、.info、.bizなどの分野別トップレベルドメイン(gTLD)にのみ適用されます。
ドメインにはさまざまな種類がありますが、大きく2つに分けられます。
1)分野別トップレベルドメイン(gTLD):.com、.net、.orgなど
2)国別コードトップレベルドメイン(ccTLD):.kr、.cn、.us、.jpなどがあります。
gTLDはICANNの管理下にあるため、UDRPの手続きで紛争を解決できます。一方、ccTLDは国ごとに規定が異なるため、UDRPが適用されるかどうかを個別に確認する必要があります。
海外の主要国のドメイン紛争に関するポリシーは、こちらでご確認ください。
Q2. UDRPの手続きにはどれくらいかかりますか。
通常、書類の受理から2〜3か月ほどかかりますが、証拠資料の準備にかかる時間を考えると、さらに長くなることもあります。そのため、事前に入念に準備することが重要です。MarqVisionとともに進めれば、AIによる検知と証拠の収集によって、手続きをより迅速かつ効率的に進められます。
Q3. 複数のドメイン(例:5件、10件)を一度に進められますか。
はい、可能です。ただし、ドメインの数によって所要時間と費用が変わる場合があり、各ドメインの種類(gTLDまたはccTLD)によって手続きが異なることもあります。
Q4. UDRPの手続きは韓国語で進められますか。
UDRPの手続きは一般的に英語で進められるケースが多くなっています。多くの場合、ドメインが登録されている登録業者(レジストラ)の規約で使われている言語を基準に進められ、英語などほかの言語で進められる可能性が高いです。ただしMarqVisionでは、米国や欧州など複数の拠点にいるグローバルチームと韓国人の専任マネージャーがともに対応し、英語でも韓国語でも問題なく進められるよう支援しています。
Q5. 商標が登録されている必要がありますか。
商標権が登録されていてはじめて、UDRPのドメイン紛争を進めることができます。商標登録は法的に重要な根拠となるため、UDRPを始める前に、商標の登録日と満了日を必ず確認してください。これは、登録商標がドメインに不正に使用されたことを立証する重要な証拠になりえます。
自社ブランドの商標情報を確認する方法は。MarqVisionの商標管理ソリューションのダッシュボードでリアルタイムに照会でき、WIPO Trademark Searchで国際的な商標登録の有無を確認できます。
UDRPのドメイン紛争は、MarqVisionとともに簡単かつ迅速に解決しましょう

UDRPを進めるには、商標権の情報やドメインの悪用の事例など、さまざまな資料を確保する必要があります。しかし、その準備には予想以上に時間がかかることがあり、申立書の多くが英語で作成されるため、ブランドにとって負担になることもあります。
MarqVisionのAI技術と知財の専門家によって、UDRPの手続きを迅速かつ正確に進めましょう。ブランドの商標権を悪用するドメインをAIでスキャンし、消費者の混乱を招いたりブランドの評判を脅かしたりするドメインに優先的に対応しましょう。
さらに、ブランドになりすましたWebサイトをブロックするために、UDRP以外にもさまざまな措置の方法を提供しています。まず警告文(ソフトノーティス)の送付などの措置を行い、それでも問題が解決しない場合は、UDRPを通じてドメインを削除・回収します。MarqVisionの知財の専門家は、さまざまな業界でのUDRPへの対応経験と高い成功率にもとづいて、より確実なブランド保護を支援します。
オンラインのなりすましサイトは増え続けています。今すぐMarqVisionのAIを活用したソリューションでブランドを守り、グローバル市場で安心して成長しましょう。
