Amazonはブランドの知的財産をどう守っているのか
ブランド登録、Project Zero、模倣品犯罪対策ユニット、IP Accelerator、Amazonマーケットプレイス保証など、Amazonのブランド保護の取り組みを解説します。

模倣品業者との絶え間ない闘いの中で、Amazonは顧客を模倣品から守ると同時に、プラットフォーム上のブランドの知的財産を守るためのさまざまなプログラムを導入してきました。
革新的なブランド登録プログラムから強力な模倣品犯罪対策ユニットまで、Amazonはブランドと消費者を守るために積極的な措置を講じてきた実績を築いています。昨年だけでも、Amazonはプラットフォームから600万点の模倣品を排除しました。
「私たちは、機械学習モデルを含む高度な技術を開発し、悪質な事業者や不正な出品を特定して阻止しています。保護の仕組みを絶えず開発し、投資し、改善することで、ブランドと顧客を守っています。」 - Amazon
本記事では、Amazonがブランド保護のために先頭に立って進めてきた取り組みを振り返ったうえで、Amazonのマーケットプレイスで企業がブランド保護を強化する方法をアドバイスします。
Amazonのブランド保護の取り組みの歩み
プラットフォーム上で模倣品が存在し、その後爆発的に増えていることを把握したAmazonは、ブランド保護を強化するための専門のプロジェクトの開発に乗り出しました。
商標登録の支援や主要ブランドとの信頼関係の構築から、模倣品対策における各国の法執行機関との連携まで、Amazonはプラットフォームでの模倣品の販売をなくすことに本気で取り組んでいることを示してきました。
Amazonが始めた主なブランド保護の取り組みを見ていきましょう。
2016年:ブランド登録
2016年、Amazonはブランド登録プログラムを開始し、模倣品対策に向けた最初の大きな一歩を踏み出しました。登録商標の権利者がAmazonのマーケットプレイスで知的財産権を守れるよう設計されたプログラムで、いわばブランドがプラットフォーム上に旗を立てられる仕組みです。
Amazon上で知的財産の権利を主張することで、ブランドは見つけた侵害をスムーズに申請できる仕組みを利用できるようになりました。ブランドがAmazonのエコシステム内で信頼されるようになったことで、こうした申請はそれまで以上に重みを持つようになり、企業は自社の知的財産をコントロールできるようになり始めました。
このプログラムには、一定の自動保護の仕組みも含まれていました。ブランドのデータをプラットフォームに提供することで、Amazonはブランドの知的財産を侵害する出品を公開前に削除しやすくなったのです。
詳しくは、MarqVisionによるAmazonブランド登録の総合ガイドをご覧ください。
2019年:Project Zero
Project Zeroは、プラットフォーム上の知財保護を次のレベルへ引き上げるために設計されました。ブランド登録が基本的な自動化を取り入れ始めたのに対し、Project Zeroは機械学習を使って模倣品の疑いがある商品をプラットフォームから自動的に削除するという、技術面での大きな前進でした。Amazonによると、このプログラムで毎日80億件以上の出品をチェックしています。
Project Zeroのもう一つの重要な機能が、セルフサービス型の削除の仕組みです。Amazonはこのプログラムに参加するブランドに大きな信頼を寄せ、Amazonと協議することなく侵害出品をプラットフォームから削除する権限を与えました。参加できるのは、模倣品を正確に申請してきた実績のあるブランドです。
3つ目に、Project Zeroは製品のシリアル化の仕組みを導入しました。これにより、ブランドは製品に固有のコードを付けられるようになり、1点ごとに正規品であることを保証できます。Amazonは倉庫での商品の混在(コミングリング)に関する問題を抱えていたため、これがその解決策となりました。製品が最終消費者に出荷される前の、ブランドが承認した最終確認です。
2020年:模倣品犯罪対策ユニット
Amazonの模倣品犯罪対策ユニット(CCU)は、ブランド保護の取り組みをかつてないほど推し進めることを目的に、2020年に発足しました。Amazonはブランド、顧客、法執行機関と協力して大規模な模倣品組織を摘発するため、元連邦検察官、経験豊富な調査員、データアナリストからなるグローバルなチームを結成しました。
このプログラムは昨年大きな成果を上げました。CCUは法執行機関や、BMW、Puma、Lacosteなどの大手ブランドと協力し、中国の3つの大規模な模倣品組織を摘発しました。この作戦で25万点の模倣品が押収され、組織のリーダーたちは現地の公安局に拘束されました。
2020年:IP Accelerator
Amazonは間を置かずに次のブランド保護プログラム、IP Acceleratorを発表しました。このプログラムは、数日以内に商標登録の手続きを完了させることを約束する信頼できる法律事務所とブランドをつなぎます。商標登録の手続きが遅く、ときに骨が折れると感じてきた読者の多くにとって、IP Acceleratorは大きな変化をもたらすかもしれません。
AmazonのIP Acceleratorは登録を支援するだけでなく、プログラムに参加するブランドにブランド登録への近道も提供します。通常、ブランド登録に参加するには商標登録が完了している必要がありますが、IP Acceleratorを使えば、登録手続き中でも申し込むことができます。
2021年:Amazonマーケットプレイス保証の拡大
Amazonは2021年後半、Amazonマーケットプレイス保証(A-to-Z Guarantee)の大幅なポリシー変更を発表し、出品者に大きな変化をもたらしました。この変更は主に、欠陥商品に関連する物的損害や人身傷害の請求への出品者の対応方法と、製造物責任保険への加入要件に影響するものです。
Amazonは仲介者として、$1,000未満の欠陥商品に関する顧客の請求をAmazon自身が支払うようになり、出品者が顧客に直接補償する必要がなくなりました。この責任の所在の大きな転換は、自社ブランドを狙う模倣品業者の行為についてまで責任を負う必要がなくなった正規の出品者にとって救いとなる一方、顧客満足の重視と模倣品を許さない姿勢は維持されています。
Amazonでのブランドの責任とは
自社プラットフォームでのブランド保護を支援するAmazonの取り組みは、確かに称賛に値します。しかし、だからといってブランドが何もせずにAmazonに任せておけばよいわけではありません。Amazonのマーケットプレイスであっても、ブランドを守る責任の大部分は今も企業自身にあります。
では、Amazonでブランドを確実に守るために、ブランドは何をすべきでしょうか。
1. 知的財産を登録する
Amazonで知的財産を守るうえで最も重要なステップは、知的財産をしっかり登録し、適切に管理することです。商標、著作権、特許を登録しておけば、模倣品に対する最初の法的な保護となり、模倣品業者に対するブランドの守りを固められます。知的財産を登録していなければ、ブランド保護は最終的に企業にとって負け戦になります。
この手続きを簡単にするのがMarqFolioです。ブランドが知的財産権を効率的に登録・管理できるよう支援します。MarqFolioの包括的なツールとガイダンスを使えば、ブランドの資産を登録して守り、Amazonでのブランド保護に向けた強固で長期的な基盤を築けます。
2. Amazonのプログラムに参加する
Amazonはブランド保護のためのさまざまなプログラムを導入していますが、その効果を最大限に引き出すには、ブランドが積極的に参加することが重要です。
ブランド登録、Project Zero、IP Acceleratorなどのプログラムに参加すれば、強化された申請の仕組み、自動保護の仕組み、迅速な商標登録を利用できます。こうしたプログラムに積極的に関わることは、ブランド保護への本気度を示し、模倣品との闘いにおけるAmazonとのパートナーシップを強めます。
3. Amazonで自社ブランドを自ら守る
ブランドは、Amazonのプラットフォームでのブランド保護に主体的に取り組むことが欠かせません。包括的なブランド保護戦略には、出品、顧客レビュー、出品者の活動を監視して、無断販売者、模倣品、その他の知財侵害を検知することが含まれます。
登録済みの知的財産、Amazonのプログラムへの積極的な参加、そして信頼できるブランド保護サービスの支援を組み合わせることで、模倣品業者に対する強固な守りを築き、Amazonのマーケットプレイスでブランドの価値を守ることができます。
知的財産を守り、Amazonと手を組み、ブランド保護の取り組みを主導していきましょう。
