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商標の基礎:知っておくべきオンラインの商標への脅威

模倣品、サイバースクワッティング、偽サイト、NFTによる侵害、SNSでのなりすましなど、ブランドに迫るオンラインの商標への脅威をご紹介します。

Ryan Williams4分で読めます
目次5
  1. 模倣品
  2. 偽サイト
  3. NFTによる商標権の侵害
  4. SNSでのなりすまし
  5. ブランドにとっての重要なポイント

オンラインでの商標への脅威は増えており、あらゆる規模の企業に深刻な影響を及ぼしかねません。模倣品からNFT、SNSでのなりすましまで、こうした脅威は売上を奪い、評判を傷つけ、ブランドに対する顧客の信頼を損ない、さらには消費者を身体的な危険にさらすことさえあります。

商標への脅威の種類

この記事では、ブランドを守るために企業が知っておくべき、最もよくあるオンラインの商標への脅威を取り上げます。具体的には次のとおりです。

  • 模倣品
  • コピー品と類似品
  • 偽サイト
  • 商標の不正取得とサイバースクワッティング
  • NFT
  • SNSでのなりすまし

さっそく見ていきましょう。

模倣品

模倣品については、もう誰もがよく知っているでしょう。既存の製品をまねてつくられた商品を製造・販売することです。模倣品は、ブランドが製品の出どころと品質を顧客に伝えるために使う商標やそのほかの知的財産を侵害します。

模倣品は、さまざまな形でブランドに大きな脅威をもたらします。

  • 本物を手に入れていると顧客に思い込ませたり、製品そのものよりもブランド名を重視する消費者に人気製品の安い代替品を提供したりすることで、正規のブランドから売上を奪う。
  • ブランドの商標である名前やロゴを付けた低品質な製品で市場をあふれさせ、消費者の混同を招くことで、ブランドの評判を損なう。
  • 偽物を手にしたことに気づいていない顧客からの返品や苦情への対応を、正規のブランドに押しつける。

近年、オンラインショッピングの爆発的な普及、SNSへのEコマース機能の追加、主要な技術へのアクセスの拡大など、さまざまな要因に後押しされて、市場に出回る模倣品の量が急速に増えています。

模倣品は、化粧品、ヘルスケア、食品など多くの業界で、消費者にとって特に危険になりえます。製品が安全基準を満たしていなかったり、劣悪な素材や有害な素材でつくられていたりすると、消費者に危険が及びます。

コピー品と類似品

類似品はデュープとも呼ばれ、模倣品と似ていますが、防ぐのがかなり難しくなる重要な違いがいくつかあります。

模倣品と類似品の主な違いは、模倣品が消費者をだますためにできるだけ本物に似せて意図的につくられるのに対し、類似品はあからさまに知的財産を侵害することなく、本物の安い代替品としてつくられる点です。

こうした類似品は本物の全体的なデザインをまねますが、本物をコピーしたとはっきり証明できる要素は避けます。ブランド名、ロゴ、トレードドレスの特徴的な要素は使いません。オンラインのマーケットプレイスでの出品でも、通常は商標の要素やブランドの著作権のある画像を使うのを避けます。

その結果、知財保護を深く理解していなければ、オンラインのマーケットプレイスから削除するのが非常に難しい製品になります。ブランドの知的財産権を適切に行使するには、多くの場合、オンラインのマーケットプレイスやSNSの運営チームとの緊密な関係が必要になります。

偽サイト

偽サイトとは、よく知られたブランドの本物のサイトを訪れていると消費者に思い込ませるためにつくられた悪質なサイトです。ブランドの商標である名前やロゴ、著作権のある画像を使って消費者を油断させ、オンラインでの犯罪を行います。

こうしたサイトは主に模倣品を販売しており、何も知らない消費者を混乱させるために、サイトを偽の正当性を上乗せする手段として使っています。多くの消費者はいまだに模倣品を怪しげな路上の売り手と結びつけているため、よくできた偽サイトは、多くの消費者をだまして商品を買わせるのに十分な本物らしさを演出できます。

ただし、偽サイトには悪質な業者にとってほかの使い道もあります。フィッシングやそのほかの詐欺に使われ、信頼される企業のブランディングを使って、消費者の銀行口座の情報やそのほかの個人情報を盗むこともあります。

商標の不正取得

オンラインでの商標の不正取得は、サイバースクワッティングとも呼ばれ、他者が所有する商標を含むドメイン名を登録する偽サイトの一種です。

上で触れた目的に加えて、不正取得者は、利益を上乗せして商標権者に売りつける目的でこうしたドメイン名を登録することがよくあります。

こうしたサイトは、オンラインの販売チャネルへのリダイレクトにも使われます。正規のブランドのサイトと見間違えるようなリンクを投稿し、すぐに偽物を販売する別のサイトへトラフィックを転送することで、偽サイトにいると気づいていない購入見込み客を取り込めるのです。

NFTによる商標権の侵害

非代替性トークン(NFT)の台頭によって、近年、新たな種類の商標権の侵害の脅威が生まれています。NFTは、アート作品、音楽、動画、さらにはツイートなど、さまざまなデジタル資産を表すのに使われます。

しかし、模倣品業者は、商標権者のロゴやブランド名を使ったり、商標権者の著作権のあるアート作品を使ったりしたNFTをつくれるため、オンラインでのブランドのイメージに深刻なリスクをもたらします。

商標権者は、自社の商標が許可なくNFTに使われる可能性に注意する必要があります。

この1年で、NikeやHermesといった企業は、すでに偽のNFTからブランドを守るための法的措置を取っていました。NFTは今は2022年のような爆発的なバブルの状態にはありませんが、存在し続けており、技術が洗練されて適した用途を見つければ、再び成長する可能性が高いでしょう。

SNSでのなりすまし

SNSでのなりすましとは、正規のブランドのアカウントに見えるようにつくられた偽のSNSアカウントを作成する行為です。

偽サイトと同じように、偽のSNSアカウントは模倣品の販売に使われることがよくあり、ブランドの公式のロゴや画像を使って消費者をだまし、偽物を買わせます。なりすましをする者は、こうしたアカウントを使って金銭を求めたり、本物の人物やブランドの評判を傷つけたりすることもよくあります。

こうしたなりすましのアカウントは、ネット上の荒らしが虚偽の情報を広めたり、有害なコンテンツや過激なコンテンツを共有したりするのにも、ますます使われるようになっています。

その際に本物のブランドを装うことで、多くの人にその投稿が実際のブランドによるものだと信じ込ませ、長期的にブランドの評判を傷つけることができます。

ブランドにとっての重要なポイント

オンラインの空間での商標の侵害は急速に増えています。業界全体の規模だけでなく、複雑さと種類の面でもです。

NFTやSNSを通じた販売といった脅威は近年急速に生まれ、怪しげなサイトでの模倣品の単純な販売をはるかに超えて、脅威の状況を変えています。

今日の企業が知的財産を守るには、包括的なブランド保護の戦略が欠かせません。そのためには、知財への脅威を複雑にする、加速し続けるテクノロジーのトレンドと、それに対抗するためのベストプラクティスの両方に遅れずについていく必要があります。

人工知能が現代の文化の最前線に立ち、誰もが利用できるようになったいま、こうした脅威はますます巧妙になるでしょう。模倣品業者の先を行き続ける知財保護の戦略が求められています。

執筆者

Ryan Williams