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模倣品の検知からブランドの露出率まで、Marq AIで確認できるすべて

次々と出回る模倣品に、どう対応すべきでしょうか。Marq AIの模倣品ダッシュボードなら、検知から権利行使、成果の分析までを一か所で完結できます。

Irene Lee4分で読めます
目次5
  1. Marq AIの模倣品ダッシュボードの企画意図
  2. Marq AIの模倣品(Counterfeit)ダッシュボードの主な機能
  3. 設計で直面した課題と解決策
  4. 今後の方向性
  5. MarqVision、そして模倣品に悩むブランドへのひとこと

グローバルなEC市場の急成長とともに、知財の問題も複合的に発生しています。このブログシリーズでは、Marq AIの製品がどんな問題を解決しているのか、そして今後どんな方向へ発展していくのかを、プロダクトマネージャー(PM)の視点から詳しくお伝えします。

今回の記事は、MarqVisionで模倣品領域を統括するJayさんへのインタビューをもとに作成しました。

インタビューで取り上げる話題

1. 企画の意図

2. 主な機能

3. 設計の過程での悩みと解決策

4. 今後の方向性

Marq AIの模倣品ダッシュボードの企画意図

グローバルなEC市場が急成長するにつれ、模倣品の問題も以前よりはるかに複雑で広範囲に現れています。かつては主に中国系のマーケットプレイスで問題が起きていましたが、いまでは米国、欧州、東南アジアなど、世界中の市場に広がっています。さらにSNSやライブコマースの広がりによって、模倣品の販売チャネルが単なるオンラインマーケットにとどまらずさまざまなソーシャルプラットフォームへと広がり、検知と対応はますます難しくなっています。

ここでの最大の問題は、模倣品の出品が再生産されるスピードが、検知と対処のスピードを上回っていることです。実際、ブランド社内で手作業で対処する場合、1件の出品を削除するのに30分以上かかり、削除した直後にまた別の出品が現れるという悪循環が繰り返されています。

Marq AIの模倣品(Counterfeit)機能は、この構造的な限界を乗り越えるために企画されました。検知にとどまらず、迅速な対処のための自動化とAIによる分析を中心に設計されており、ブランドの担当者が繰り返しの作業から解放され、より戦略的な対応に集中できるよう支援します。

Marq AIの模倣品(Counterfeit)ダッシュボードの主な機能

Q:お客様の要望を見て「これは必ず解決しなければ」と感じたケースがあったのでしょうか。それとも、社内で先に問題を定義して始めたのでしょうか。

ブランドの担当者が模倣品に対処するときに最も苦労することのひとつが、成果を数字で確認し、戦略的に活用するのが難しいことでした。社内でも「ブランドに、実際のROIにもとづく価値をどう示せるか」という問いを軸に、さまざまな機能を企画し、継続的に磨いてきました。

その答えが、模倣品(Counterfeit)ダッシュボードです。Marq AIの模倣品ダッシュボードは、ブランドが直面する脅威を定量化し、それをもとに効果的な対応戦略を立てられるよう設計されています。担当者が単にデータを確認するだけでなく、戦略的な意思決定にまでつなげられる機能がポイントです。

また、検知した模倣品の出品をもとに申請書が自動で作成され、プラットフォームにそのまま提出できるプロセスが整っているため、対応のスピードが大きく向上しました。以前のように個々の出品をいちいち確認し、手作業で申請書を作成する必要がないので、ブランドの担当者ははるかに効率的に業務を進められ、ブランドはより多くの脅威に、より速く対処できるようになりました。

1) AIによる模倣品の検知

以前は出品の詳細ページの情報だけを見て模倣品かどうかを確認していましたが、いまは画像の中の文字までAIが分析するため、はるかに精密に判定できます。そのおかげで、見落としやすい細かな要素まで見分けられるようになりました。

2) 申請書の自動作成(FSD)

最近は、LLMを活用して自動申請の機能を高度化しました。模倣品を示す単語、生産地、原料、サイズなどの細かな情報を正規品・偽物で比較・分析し、申請書にそのまま反映できるため、人が自分で作成するより速く、効率的に対応できます。

3) 権利行使の成果ダッシュボード

ダッシュボードでは、リアルタイムで対処の成果、削除した出品の数、換算した経済的価値、出品者の分析までをひと目で確認できます。

また、国やプラットフォーム別の発生頻度から、実際にリスクが集中している領域をはっきりと把握できます。たとえば、担当者は「中国で問題が最も深刻だろう」と予想していたものの、実際には東南アジアのプラットフォームでより大きな脅威が見つかったケースもありました。

特に最近導入した模倣品の露出率(Saturation Rate)は、単に削除した件数を集計するだけでなく、ブランドがどの程度リスクの高い環境にさらされているかを、定量的な数値と傾向として可視化します。

これまでブランドの担当者は、断片的なデータを組み合わせてブランドのリスクの水準を推測するしかありませんでしたが、いまではMarq AIの模倣品(Counterfeit)ダッシュボードで、最もリスクの高い地域・チャネル・出品者をひと目で把握できるようになりました。

Q:こうした機能によって、ブランドの担当者はどんな変化を感じられるのでしょうか。

まず、リスクが集中している部分をひと目で確認できるので、どの出品や出品者から先に対応すべきか、すぐに優先順位を決められます。

そして、数値化された成果指標を提供するので、ブランド保護の戦略が実際にどれだけ効果的だったのか、ROIをはっきりと説明できます。

何より、繰り返しで時間のかかっていた申請書の作成と対処のプロセスが自動化されたことで、担当者の負担がぐっと減ります。重要な戦略的判断に、より集中できるようになります。

設計で直面した課題と解決策

Q:ダッシュボードや監視・対処の機能を企画・実装するなかで、最も悩んだのはどんな点ですか。

最も大きくぶつかった悩みは2つでした。

1つ目は、業界によって模倣品の被害の様相がまったく違うことでした。たとえばファッションではサイズやプリントの問題がよくあり、ジュエリーでは素材・メッキ、ビューティーでは原料やパッケージの改変が主な問題として現れます。同じ業界の中でさえ、ブランドごとに抱える問題は少しずつ違います。そこで、AIがこうした違いをきちんと学習できるよう、各お客様のデータとフィードバックを反映したカスタマイズされた学習ループづくりに力を注ぎました。

2つ目は、悪質な出品者と消費のパターンが非常に速く変わることでした。以前はAliExpressやShopeeのようなグローバルなマーケットプレイスが主なプラットフォームでしたが、最近はSNSやライブ配信で模倣品の販売が広がっています。この変化に対応するため、運用チームとお客様のフィードバックを集め、ライブ配信の監視機能まで段階的に拡張しようとしています。

Q:では、こうした問題をどのように解決しているのですか。

まだすべてが完璧に解決したわけではありませんが、私たちはAIモデルを学習させるとき、お客様の実際のデータと現場から上がってきたフィードバックを継続的に反映することに集中しています。そうすることで、AIモデルはどんどん精緻になっていくと考えています。

また、新しい機能を開発するときは、社内外のフィードバックを積極的に集められる仕組みを保っています。社内では、運用チームや知財の専門スタッフが新しい悪質な出品者の手口をいち早くとらえて知らせてくれることがよくあります。たとえば、以前は「写真と価格だけを載せて、購入はDMで」というやり方でしたが、最近はDMでのやり取りも避けて外部のウェブサイトのリンクにすぐ誘導したり、ライブ配信で販売の痕跡をまったく残さなかったりする方向へと進化しています。こうした流れをすばやく共有し、製品に反映しています。

お客様からも多くのフィードバックをいただきます。「最近ライブ配信で販売の気配があるのですが、検知できますか」「こういうチャネルも監視できますか」といった質問が、実際の機能のアップグレードにつながることもあります。結局のところ、お客様と私たちがともにデータと経験を積み重ねながら、より強固な対応体制をつくっているのです。

今後の方向性

Q:まだ実装されていないものの、ぜひ加えたい機能や、お客様のフィードバックを反映して改善したい点はありますか。

Marq AIの模倣品(Counterfeit)機能は、単に偽物を見つけて削除する水準にとどまらず、お客様のビジネス戦略に役立つソリューションへと発展しています。今後私たちが注力したい方向は、大きく3つあります。

1つ目は、カスタマイズされたAIモデルです。ブランドごとに、直面する知財の脅威の類型はすべて違います。ファッションブランドが抱える問題とビューティーブランドが抱える問題はまったく異なり、同じ業界の中でも違いがあります。そこで私たちは、お客様のデータをもとに、それぞれの状況に合ったAIモデルをモジュール化し、侵害の兆候をより精密にとらえられるようにしています。

次に、消費者の行動をまねる検知の方法です。これまでは機械的に出品を検索して検知するところまででしたが、今後は実際の消費者がショッピングする道のりをそのままたどるAIエージェントを構想しています。たとえば、どんな検索キーワードを入力し、どの商品説明をクリックし、おすすめのアルゴリズムをどう通るのかまで反映して、「現実に近い検知」ができるようにするのが目標です。

最後に、ライブ配信とカスタマイズされたデータ分類です。最近お客様から最も多くご要望をいただいている部分です。いまや、オンラインマーケットプレイスだけでなく、SNSやライブ配信のようなチャネルで偽物の問題が盛んに起きています。そこで、こうした環境でも監視ができるよう機能を広げています。また、「これは偽物だ・偽物ではない」を知らせるだけの水準にとどまらず、お客様が求める基準に合わせてデータを細かく分類し、すぐに戦略的な意思決定に使えるよう準備しています。

結局、私たちが目指すところははっきりしています。模倣品への対応を、コストから投資へと転換することです。単なる対処ではなく、データをもとに戦略を立て、ブランド価値を守れるツール。それが、Marq AIがこれから描いている姿です。

MarqVision、そして模倣品に悩むブランドへのひとこと

Q:模倣品(Counterfeit)ダッシュボードと機能に初めて触れるブランドに、ぜひ伝えたいことはありますか。

模倣品の問題に取り組んだことのある方ならおわかりだと思います。販売中の出品をいくつか削除するだけでは解決しないということを。削除したそばからまた出品され、そのスピードはどんどん速くなっています。だからこそいまは、出品単位の対応ではなく、出品者単位、ネットワーク単位で見る視点が本当に重要になっています。

Marq AIが提供する露出率、成果指標、出品者単位のインサイトは、まさにこうした部分を支えるためのソリューションです。「何件削除した」という水準の報告で終わるのではなく、どの出品者グループが最も脅威なのか、どの市場がいま最もリスクが高いのかまで把握できます。そうなれば、ブランドの担当者はもう手当たり次第に対応するのではなく、優先順位を決め、リソースを効率的に使う戦略的な対処ができるようになります。

私たちが強調したいことはひとつです。模倣品への対応はコストではなく投資だということです。単に偽物を減らすことにとどまらず、長期的にブランドの価値を守り、ROIを高める戦略になりえます。Marq AIはそうした転換を導く頼もしいパートナーとして、これからもお客様とともに、より精緻な知財保護のソリューションをつくっていきます。

執筆者

Irene Lee